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写真展も残すところあと3日である。

 

今回のタノシイシャシン展は、すごく刺激的でただただ忙しさからか体調が万全でない日々を呪うばかりである。(まぁ夜勤明けで仮眠もとらず在廊しちゃったりと自業自得なのだが)

 

今回はとにかく綺麗なプリントを額で飾ろうという表テーマがあり、1年半前に海外で撮ったスナップを四つ切りで伸ばし、半切の額に入れた。 35mmの粒状感も相まって見てて気持ちのよい旅にでている感じに仕上がっているとは思う。

 

個人的にも「落としどころ」として用意していた写真が腑に落ちなかったのだが、屋木さんのアドバイスのもと写真の順番を1枚入れ替えて綺麗にハマった感じがした。

 

それだけでも今回展示する意味はあったのだろうと思う。 終わり方は完結しなくてもよく、続いていく終わり方でもよかったのだ。

 

しかしながら本当に今回の展示はおもしろい。(内容を忘れないために文章に残している側面もあるが)

 

レセプションパーティの際にkeyオーナーの一言でアーティストトークを行うことになった。

そのなかで、5人の写真を大まかに大別すると2人と3人に分かれるというのである。 あまり書くと「違うから!」と言われそうなのだが、簡単に言えば自分で見て気持ちがいいものを出している人と、写真をというツールを使って何かを表現しようとしている人、そんなところだと思う。

 

ちなみに自分は前者のタイプらしいのだが・・・まぁその通りだと思う。

 

 

最近はRB67をメインに使ってとにかく綺麗な写真を!と思って撮っており、逆にその観念が重たくなってるのではないかと考えた。だからこそ、過去の自分の写真、しかもnaturaで撮ったような軽い写真を綺麗にプリントしようと考えたのである。(しかしながらRBを使うのは本当に楽しいことなのだ)

 

 

でも疑問に思うこともある。そもそも自分は息をのむような写真を見て、写真を始めたのかというとそうでもないのだ。

 

考え方はそれぞれに、そして変わっていくこともあるだろうが、きっかけは自分の場合は一冊のCDジャケットとライブのパンフレットだったのである。

 

逆説的だが、心底綺麗なプリントでなくても感動し、カメラを始めた人物がいるのだ笑

 

なんというか、写真を気持ち良く撮りたい人、綺麗に焼きたい人、カメラという物が好きな人、写真というツールを使って表現したい人、たぶん写真やカメラに関わる人すべてに違う答えが用意されているのかもしれないけれど、対極にいれば気持ちよくない人もいるだろうし、近ければ「いい」と言ってもらえて、自分自身も撮りたいものが撮れた喜びもある。

 

もちろん、これからも撮りたいものが撮れるように頑張っていくのだけど、今回の展示で何だか少し割り切れたことが発見だったのである(あくまで中間報告で笑)

 

 

まばたきにも満たないせかいを記録し、自身を投影するのは自分でなくてよいのだ。

 

いつかの日にみて感じたようなセイリョウとした空気に出会ったときにただただシャッターを切れればいい。なるほど、頭のなかはいたって単純だ。